さて、引き続き野球の話題。
我らが地元広島東洋カープは、宇多くんの祈りも届かず、
今シーズンもあと一歩のところでCS進出を逃した。
そのカープが来シーズン、ブラウン監督に変わる新監督を
野村謙二郎氏に要請したという。
野村謙二郎…
新時代の赤ヘル旋風が吹き荒れた、平成三年のリーグ優勝
に大きく貢献した立役者、そして後のカープのチームリーダーだった。
当時の現役時代、彼がいるグランドはいつもチームが引き締まって見えた。
ガッツある気迫、野手としてピッチャーを奮い立たせるために
マウンドに駆け寄る姿、攻撃においても常にアグレッシブで、
スキあらば次の塁を狙おうとするその貪欲さ、闘争心は
一見ナイーブそうに見える彼の表情とは裏腹に、走攻守揃った、
緻密で研ぎ澄まされた素晴らしいプレーヤーだった。
確か記憶する限り、「ビッグレッドマシーン!」なる新たな呼称が
叫ばれ始めたのもちょうどこの頃だった気がする。
あれは15年ほど前だったか。
そんな野村謙二郎をグランド以外の場所で偶然見かけたことがある。
紙屋町付近を歩いていると、反対から、紫色のスカジャンにジーンズ、
キラ光りするサングラスをかけ、威風堂々とこちらへ歩いてきた。
それは今でも僕の脳裏に焼き付いている。
鍛え抜かれ、寸分のぜい肉も見当たらないほどストイックな
身体つきもさることながら、プロスポーツ選手としての色気、
そして何より、「俺はプロ野球選手なんだ」という自覚と高貴な佇まいを
何より感じたからだった。
当時WBCなる大会があったなら、
彼はきっと世界で闘える実力を示したに違いない!
僕は今でもそう信じている。
野村率いる、カープのアグレッシブで緻密な野球をもう一度見たい。
背番号は断然77、優勝も 七=なせば 七=成る!だ。
それを期待して、僕は来年間違いなく、マツダスタジアムへ足を運ぶだろう。