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理想と現実。

NPO法人 日本介護経営学会の報告書を読んだ。

 

『準市場としての介護保険制度における

   事業主体別の居宅サービスのあり方に関する調査研究事業』

 

長いタイトやな~。

P1000206

本文より。

「介護サービス事業者に従事する介護職員の離職率は、
 

20.2%であり、全労働者の離職率である17.5%を上回っている。

介護職員が現在の仕事を選んだ理由は、

『働きがいのある仕事だと思ったから』『自分の能力・個性・資格が

生かせると思ったから』が多くなっており、

『給料』や『労働条件』の割合よりも本人の仕事内容に対する意欲の

割合が高くなっている」 との事。

 

理想と現実は違うちゅう事やな。

 

しかし、自分のやっている事(出来てない事)は棚に上げ、

給料や労働条件ばかりにケチをつけているという見方も出来る。

 

確かに、個人の能力や想いを反映させた業務は、介護現場には

少なくは見える。

しかし、与えられた仕事をこなすだけでは当たり前だ。

与えられた物をこなし、その中に活路や可能性を見出して行動する事がなければ、

チャンスは廻っても来ない。

 

『想いは有ります!でも上司や組織が許可しません!』

『プランを考えてはいるけど、日々の業務が忙しくて・・・』

よく聴く現場の声。

行動した?ちゃんと声を出して訴えた?

行動の方法は、声の出し方は間違えてない?

本文より。

「ホームヘルパーの経営意識については、全体的に組織全体の

マネジメントや経営関係について『知らない』とする回答が多かった」。

 

介護保険も、民間企業の参入もこれだけ増え、事実上『資本主義経済』に

取り組まれた図式で有ることは否定し難い。

現場も少なからず、組織経営を視野に入れるべき時代になってきている。

現場が経営を考えるからこそ、介護保険制度が福祉として成立していく。

 

良いサービスであれば、利用者は必ず増える!というのは

資本主義の概念ではあるが、現実はそうなって無い部分は多い。

第一、良いサービスって何?

誰が決めるの?

 

介護保険を取り巻く環境は、今非常に厳しい。

これからもどんどん厳しくなっていく。

自分たちも利用者になっていく。

介護の仕事をしている者達が、

今の制度内の介護サービスを受けたいと想っているか?

 

自分も受けてみたいと思えるサービスを考えていかなければ・・・

時代は変化する・・・