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希望

 「子どもも大人も動物たちも、山や海もみんな泣いていました」。福島県の少女が書いた作文の一行一行が心

から離れない。地震、津波、原発事故――次々と大震災の惨事が故郷を襲った▼作文は「ほうしゃのうの心配」に

も触れている。まだ漢字で書けない「放射能」に翻弄される少女を思うと胸が痛む▼だが、そんな中で少女は希望

を見つけ出した。「雨の中、水道やガスをびしょぬれになってなおしてくれている人を見ました。ありがとう」「自分たちが

食べる物にこまっている国の人が、わたしたちのために食べ物をおくりたいと言っていると聞きました。ありがとう」。そし

て続ける。「世界中の人のやさしさのおかげで、負けそうだった気持ちが、がんばろうにかわりました」。作文のタイトルは

「ありがとう、がんばるね」▼「感謝」という言葉を書いてみた。途中、「心」「言」「身」と綴る。多くの人の温かい心に触れ

て、「ありがとう」という言葉を発した時、少女の身体には“負けないぞ! 頑張るぞ!”という力が漲ったに違いない

▼この作品は、ある小学生向けの新聞が主催した作文コンクールで「希望賞」に輝いた。「希望」こそ、子どもたちに贈る最高の宝。

大人が負けてはいられない。

新聞のコラムより抜粋

どんな状況でも「希望」を見失ってはいけない。と誓ったJKであった。